LCheadder1 LCheadder2
表紙--初-注-作-知-材-工-塗-語-参-質-会-品-門-集-他-掲-@
LureCraft Menu3
 

LCメンバーのルアーの作り方

ルアーを何個も作っていくうちに、自分なりの作り方・こだわりの工程・重要なポイントなどができてくるもの。
他のビルダーがどのように作っているのか興味がある人のために、このページでは5人のLCメンバーによる個性豊かなルアーの作り方を紹介している。




ドングリス3兄弟(旋盤を使ったペンシル)

Dongris作者:二宮さん

作品名:ドングリス3兄弟(桐材)
長男→ 長さ:112mm 重さ:42g 太さ:31.2mm Wスイッシャー
次男→ 長さ:105mm 重さ:46g 太さ:36.0mm Wスイッシャー
三男→ 長さ:  82mm 重さ:30g 太さ:31.0mm Fスイッシャー

説明:団子三兄弟にちなんでドングリス三兄弟を作成。大きさは普通サイズでは気に入らないのでLBL規格物をって感じで作りました。

工程

wood
  1. 桐材を旋盤で丸棒状に削ります。一気にルアーの形にしないのは材料が桐材ですのでヒートンを打ち込む部分が弱く、その部分を予め補強するためです。
    50オーバーが釣れた時にヒートンが抜けちゃったなんて様になりませんからね。

  2. blank補強してから旋盤でルアーの形にします。
    補強材は、出来るだけ固い材料と言うことでラミン材(安くて手に入りやすい)を使用します。

    丸棒にした桐材の中心をドリルで出来るだけ深く掘ります。
    そこに2液の接着剤と補強剤を無理無理突っ込みます。

    桐材は旋盤で削ると欠けやすいので欠けた所は接着剤などで盛って形を整えます。

    目は、ビーズ玉を入れますので予めその大きさに木工用ドリルで穴を開けておきます。
    後から新たに穴を開けるのは失敗すると大変ですからね。

  3. weightお腹のヒートンを打ち込む位置を木工用ドリルで穴を開けておきます。
    穴の位置は大体全体の4割程度(頭から)の所にします。
    これは、見た目にバランスが良さそうに思えるからです。
    予め印を付けておくのは、コーティングなどをした後に補強された位置を探すのは難しいですから。

  4. prasaf下地コーティングをします。
    桐材は旋盤で削ってペーパーかけても表面が均一になりにくいです(原木を使っていると特にね)。
    ですからコーティング剤にはプラサフを使いました。
    プラサフは一度に厚くコーティング出来るからです。

    最初プラサフの原液に頭から漬けます。乾燥後#240位のサンドペーパーで表面が均一になるように磨きます。

    今度はお尻から原液に漬けて同様にサンドペーパーで磨きます。
    均一になったら今度は、プラサフの原液にシンナーを50:50位の割合で薄めたものに漬けます。

    乾燥後、#400のサンドペーパーで丁寧に磨きます。
    今度は逆から薄めたプラサフに漬けて同様に磨きます。

    納得出来るまで磨いたら目の位置とお腹のヒートンを付ける位置をもう一度木工用ドリルで詰まったプラサフを取り除きます。その後、白のラッカーで下地を塗ります。

    ※プラサフで下地コーティングする場合、気をつけなければならないのは、全体の重さです。
    プラサフは、重いので何度もドブ漬けするとかなり重くなってしまします。
    今回のルアーは軽くしたかったのでプラサフの原液にドブ漬けしてから、木の地肌が出る位までペーパーかけました。

  5. coatingお気に入りの色に塗ってから目を入れます。
    目は黒のラッカーで塗ったビーズ玉を使用しました。これは、私の定番です。
    この目玉を2液の接着剤でしっかり固定させます。

    乾燥させた後、ウレタンで色止めをします。
    この時のウレタンには、2割くらいシンナーを混ぜました。

    色止めのコツは、一度にやらないこと。
    2、3回で色止めする気持ちで吹き付けます。
    一度に多くの量を吹き付けてしまうと色流れをしてしまいますので注意します。
    また、この時期(夏)は、濃い(シンナーであまり薄めない)ウレタンで色止めをすると気温の影響で細かい気泡が中に出来てしまいます。
    薄め過ぎもダメ。

    しっかり乾燥させた後に、ウレタンにドブ漬けします。頭から3回、お尻から3回程度。

  6. リグを付けて出来上がりです。
    ウレタンの場合、リグを付けている時ボディーとウレタン皮膜の間に空気が入ってしまうことがあるので注意して取り付けます。
    もし入ってしまったら瞬間接着剤をほんのチョット隙間に付けるだけである程度、修復出来ます。

    以上。



BTB105(ラトル内臓の直立ペンシル)

BTB105 作者:KEITHさん

作品名:BTB105 (仮) 全長:10.5cm 重さ18g

説明:いつも2個めは作らない(作れない?)状態ではマズイと思い、定番形をと考えたリアル系ペンシルです。浮き角度の違うスケーターも製作しました。

工程

  1. weight厚さ8mmのバルサ材を2枚、両面テープで張り合わせ成型します

  2. 特徴のクビレを女性っぽく削り120番〜180番ぐらいのペーパーで形を整えます

  3. bonding張り合わせてた2枚をはがして中にステンレス針金とオモリ、ラトルを仕込みます
    ラトルはストローに2mmのガラス玉入り。こいつのオモリは全部で10gぐらい。
    浮き角度45度ぐらいで首振りが得意、画像のは15度ぐらいでスケーター向きです。

  4. hoil接着剤で張りあわせてからは、少し硬いほうが削りやすいと思って1回セルロースにドブ漬け、乾燥してから顔の表情を削ります。そして240番〜400番ぐらいのペーパーで仕上げます。
  5. 1日1回セルロースにドブ漬けを8回程、そしてアルミ張り。こいつは顔には張りません。その後セルロースに3回程ドブ漬けします。

  6. coloring木肌が見える部分をシルバーで塗装、塗料にはいつもセルロース混ぜてます。

  7. そしてまたセルロースに2回ドブ漬けします。

  8. 背の部分にブラック、腹の部分にホワイトを塗装します。ここからは色流れするのが恐いのでドブ漬けしません。

  9. 背にネットでウロコ模様をゴールドで塗装、アゴからエラあたりにもレッドを薄く塗装します。

  10. 乾燥後、側線から背をそれらしい色で塗装します。青1+赤1+黄2ぐらいの色。でも調合するたびに微妙に色がちがってます(笑)

  11. そして目を取り付けて、ウレタン塗装。 吹き付けで乾燥期間を48時間とって3回繰り返します。

  12. フックを付けて完成です。

    以上。



Caprinn(おもちゃみたいなペンシル)

carprin 作者:ともさん

作品名:caprinn (キャプリン)

サイズ:全長6cm, 重さ:12g位, 材質:桐

工程

  1. 桐の丸棒を7cmに切る。

  2. だいたいのシェイプをナイフで切り出す。

  3. 紙ヤスリの100番でシェイプを整える。このときに、きちんとした形を出す。

  4. 紙ヤスリの400番と800番で下地を整える。そしてテイル部分にドリルで穴をあけ、ウエイトを埋め込む。

  5. セルロースセメントに8回ドブ浸け。上下を返しながら行う。その際2、5、7回目の後に耐水ペーパーの1000番で磨く。

  6. エアガンでホワイトを吹く。薄く木目が見えなくなるまで何度も吹く。

  7. 模様を書くテンプレートを作る。テンプレートは、マスキングテープの1.5cmの物に、カッターナイフで模様を切っていく。
    今回は、波形と翼の模様を作りそれを、本体に貼る。
    全部は張り切れないので、出ている部分をマスキングテープで隠す。
    その際本体が完全に乾いていること。

  8. 模様の部分をエアスプレーで塗っていく。
    塗り終わったら、ゆっくりとマスキングテープをはがす。

  9. 本体の部分を色を染めていく。

  10. 色が塗り終わったら、色止めのため、セルロースとラッカーを1:1に混ぜた物を薄く5回ほど塗る。
    ここで、色流れしないように薄くに気をつける。

  11. 丸一日乾かして、ウレタンフロアにどぶずけ2回。2日間乾燥させる。

  12. 目玉を作成する。目玉は文房具屋で売っている「マップピン」を使う。
    これがいい味を出します。マップピンに黒目を入れ、ウレタンでコーティング。

  13. アイやフックをつけ目玉をつける。最後にサインを入れて、完成。




サラトガペンシル(ウロコ模様を網目で表現)

moon 作者:月光仮面さん

作品名:サラトガペンシル

サイズ:全長12cm 重さ16g 作製期間3週間

説明:第1回ルアーを振り回す会において キーノさん・ともさんの作品の大きさに度肝を抜かれ負けては成るものかと作った作品で大きさには自信ありです。

工程

  1. bodyボディー
    得意の魚類図鑑より型紙をおこし バルサを切り出します
    バルサは、厚さ15mmのバルサを使用し丸みを強調

  2. エラ周り
    リアルミノーを目指しておりますので カッター・金ヤスリを使って削り出します。

  3. weightウェート
    バルサは浮力が強い為 ウェートを多く入れます。
    後ろに 7mm×3個 前に5mm×2個を入れます。

  4. ティピング
    セルロース原液に10回 ( 前5回・後ろ5回 )ディッピングします。

  5. net下地処理
    サーフェイサーを全体に吹きかけます。
    乾燥後一度サンドペーパーをかけて、凹凸だしてからファインサーフェイサーをかけて表面の凹凸を消します。

  6. 塗装
    まず、ガンメタを吹き付けます。

  7. coloring次にネットをかぶせてシルバーを吹き付け鱗模様を出します。
    その上にキーノさん直伝のゴールド(クリアーイエロー・クリアーオレンジ)を吹き付けます。
    全体が金色になったらそのゴールドにクリアーレッドを足したカラーを背の部分から吹き付けていきます。
    腹は、ホワイトの上にパールマイカを吹き付けます。

  8. 色止め
    私の場合は、BIGFIELDのウレタンコートでコーティングで色止めします。

    以上。




ヤマメクランク(中学生による作り方)

rallyfinish 作者:ラリーさん

作品名:ヤマメクランク

サイズ:ボディー5.5cm リップ2cm、 重さ:9グラム

説明:ハンドメイドルアーワークスに載っているドリームラッシュの西音博司プロのルアーがあまりにもリアルで美しく、木の地肌を露出するということに関心を持ったため。
まだフィールドテストを行っていないため、動き,飛距離は分かりませんが、だいたい60cmぐらいもぐって激しく体を振るのではないかと思います。(そうなればいいのですが)

工程

  1. upだいたい3.5センチ四方の杉の角材に形を書き、それをのこぎりで荒削りします。
    そしてカッターナイフ(普通のバルサを削るもの)でだいたいの形に削り、100番の紙ヤスリで形を整え、700番でつるつるにします。

  2. えら,口などを鉛筆で1でできた木軸に書きこみ,彫り込んでいきます。
    この時カッターの刃は,新品のものを使うこと。
    気持良く彫りこむことができます。
    えらは切れこみを入れてから、鉛筆を削るように刃を入れて作ります。
    これは少しずつしたほうがいいです。
    口は,彫刻刀の陰刀を使って三角刀のような彫りこみをするようにして彫ります。

  3. front腹にドライバー(直径5ミリぐらいのもの)で穴をあけ,ガンだまを埋め込み,パテを盛り,ヤスリがけをします。

  4. セルロースの原液にドブ漬け5回。

  5. アルミを胴体に貼ります。
    うろこ模様は,塗装に使ううろこネット。
    次に頭にキッチンテープを貼ります。
    貼れたら,カッターナイフで不要な部分を切り取りとって木の肌を露出させます。
    キッチンテープをむなびれの形に切って貼ります。
    そして口を黒で塗ります。

  6. セルロースの原液にドブ漬け3回。

  7. えらのあたりを赤に,むなびれを蛍光イエローと赤を混ぜたオレンジに筆で塗 ります。

  8. セルロースの原液にドブ漬け2回。

  9. ヤマメのテンプレートを作ります。

  10. エアブラシで腹に白を,テンプレートを当てて,青を薄めてシルバーと黒を少し混ぜたものを吹き,さらに背中に黒を吹き,ネットをかぶせ灰色を吹き,その上からまた薄く黒を吹きます。
    目玉を貼ります。

  11. セルロースの原液にドブ漬け1回。

  12. リップを作り,リップ用の隙間をのこぎりで削って作り,瞬間接着剤で接着します。
    そしてヒートンを打ち込み完成。




スパイキー(リアルなクランク)

spiky 作者:キーノ

ルアー作成暦:約5ヶ月

サイズ:ボディ5cmリップ2.7cm、 重さ:9g

説明:メガバスのグリフォンをみた時の印象が強く作ってみました。
釣り雑誌の写真をもとにほぼ実寸サイズで作ったつもりですが、実物をみたことがないので比較はできません。
でも動きはなかなか。体を振りながら泳ぎ、飛距離もあります。
移動重心式でラトル入りのため、音をたてながら約1mまでもぐります。
見ての通りかなりリアルな形をしておりカラーはオレンジゴールドです。

工程

  1. frontボディの作り方は”作”のクランクベイトの1〜11でバルサで作っています。
    このときリアルな頭部分はカッターで削り加工しました。
    エラの部分は少し直線的になってしまってます。
    ここをなるべく曲線で作るのが次回の課題ですが、バルサなだけにあまり細かい加工が難しいのが問題。

  2. 他にも目の上のふくらみ、口の形などもカッターで作ります。
    このときのポイントは、気持ち少し深めに曲線を作ります。
    コーティングをするとボディの凹凸が滑らかになるためです。
    削ったら紙ヤスリを慎重にかけます。

  3. 下地作りはセルロースで行います。
    セルロース1液で頭と尾から交互に計6回コーティングします。
    エラや目のくぼみに小さな空気の泡がたまりますので、ティッシュペーパーをこより状にしたもので泡を吸い取ります。

  4. 表面を紙ヤスリで滑らかにし、エラや目のあたりのくぼみはカッターと紙ヤスリではっきりさせます、そしてアルミ箔を貼ります。
    貼り方は”作”のミノーの作り方で行います。
    頭の部分、エラの部分、それより後ろの部分でそれぞれアルミ箔を貼ります。
    ボディ右と左のアルミ箔の継ぎ目が腹と背のまん中でちょうどくっつくように切ります。
    具体的にはアルミ箔をボディより少し大きめに切って貼り、背と腹の中心線に沿ってカッターで慎重に切ります。
    なるべく下の膜を傷つけないように注意します。目と目の間は特に慎重に。

  5. haraセルロース1液で頭と尾からそれぞれ2回コーティング乾燥します。
    腹と背のアルミの継ぎ目を紙ヤスリで滑らかにし、そして塗装に移ります。
    背と腹にタミヤのエアブラシ用シルバーを吹きます。
    10分待ってから色止めに車用塗装スプレーのクリアー色を吹き付けます。
    30分の乾燥後再び頭から1度コーティング。
    そして再びシルバーを吹き付け乾燥、色止め、コーティング、乾燥。

  6. 背にタミヤの缶スプレーのガンメタルをさっと2回塗ります。
    腹にはエアブラシでパールホワイトを塗ります。
    そしてまた色止め、コーティング、乾燥。

  7. エアーブラシのカップにラッカーシンナーを入れ、そこにクリアーイエローとクリアーオレンジを少し混ぜ、それをボディー全体に吹き付けます。
    これで見た目ゴールドになります。
    一般に売られているゴールドは、コーティングするとくもってしまいますのでこの方法を使ってます。(実は作者のシークレットカラーです)

  8. ふたたびコーティング。
    そしてまた7.の塗装、コーティング。
    目の部分をルーターで削り、目を接着剤でつけます。
    セロハンテープでボディ側面をマスキングし、シルバーにクリアーブルーを混ぜたものをエアーブラシで吹きます。
    色止め後、最後はコーティングを3回行います。

  9. spikyfinishリップを写真のようなかたちに糸ノコ、プラスチック用やすり、紙ヤスリで削ります。
    リップのボディにささる部分は”作”のクランクベイトのように加工します。

  10. ボディにカッターとルーターでリップをつけるための穴を削ります。このときワイヤーを傷つけないように注意します。

  11. リップを接着剤でボディに取付け、防水処理としてリップの付け根から側面までを2液式の接着剤を塗ります。
    アイの部分をきれいにコーティング膜をとり、リップをつけサインを書いて完成です。


Webで他の作り方を検索する!
カスタム検索